去年に続いて「ＦｒｏｚｅｎＲｏｓｅｓツアー」も大阪公演に遠征してきました。大阪に着いた後は、子どもの頃住んでいた天王寺・阿倍野界隈に行ったりしていましたが、この街を歩くと、いつもながら感じる「生まれた街」のにおい、何かが呼び覚まされるようです。フェスティバルホールは、伝統あるホールらしく、私は中に入るのは初めてでしたが、あたかも「音の天使」が設計したような重厚な雰囲気を感じ、今回のツアーにはこれまでのどの会場よりも合っているようでした。席は１階のＫ列（１１列目）Ｌ２１番、ステージにはかなり近く、また全体を見渡せる席でした。
そして開演。いつもの様にユーミンが登場し、１曲目、「ベルベット・イースター」が始まります。拍手、歓声はやはり東京よりも遥かに大きく、これからの盛り上りを予感させるものでした。ただ、ユーミンの声はかすれる事もあり、少し調子悪かったかな、と言う感じでした。蒼い光を受けて「ベルベット・イースター」が響く中、武部さんがキーボードへ、村石さんがドラムに着き、次の曲へ・・・・。２曲目「ジャコビニ彗星の日」、３曲目「生まれた街で」の後、最初のＭＣです。
（記憶を元に再現してます。少々意訳してる部分もありますのでご了承下さい。以下のＭＣも同じ））
「こんばんは！いきなり弾き語りで始めたのですが、私のこんな佇まいは、２６年振りのことで､その頃をご存知の方はもう亡くなられてるかも。（場内・笑い）今夜はこんな昔のナンバーと最新のアルバムからお送りします。」
（この部分のＭＣは、ツアー初めの頃のとほぼ同じでした。）
４曲目「たぶんあなたはむかえにこない」５曲目「NIGHT WALKER」の後、２回目のMCですが、これまでと全く変わっていました。
「今日はアルバムの話をしたいと思います。私はアルバムを一つ作るのには、最低半年かかるのですが、その作っている期間には、「ひきこもり」状態なんです。誰か人に会っていて、話をしていても、心の一部はひきこもっているんですね。そして、その時、その時の自分を氷付けにして残しておきたいと言うか、少年の反抗のようなその時「生きた証し」を残しておきたい、そんな感じなんです。今回のアルバムはベストをはさんで２年かかったのですが、アルバムを作っているときは、どんなアルバムになるかは、判らないんです。できてみて初めて「あー、こんなアルバムだったんだ」って判るのです。では、その「FrozenRoses」から何曲かお送りします。」
６曲目「恋は死んでしまった」で１階、２階とも立ち上がり始めます。次の曲が静か目の「「Spinning Wheel」だったので、ここではみんな座りましたが、後半の盛り上り期待できそうでした。
アンプラグドコーナー前のＭＣは、これまでの「シャングリラ」の話ではなく、今回のツアーの話になってました。
「今回のツアーは、７９公演もありましたが、あと１０公演になった今になると、もう最初の頃は何か懐かしい感じになってます。最初スケジュールを見たとき、ツアー製作者は、「これが終わる頃は、みんなの連帯感が高まっているんじゃないか。」と言ってたんですが、私は「風邪さえ気をつけてれば、何とかなるかな。」とだけ思ってました。
ところが、いざ始めてみると、考えていたのと実際にやるのとでは大違いでした。何かキザな言い方なんですが、自分の魂をちぎって放り投げてるようにしなければならない、という感じなんですね。
落ち込んでしまう事もしばしばあって、コンサートを終えた後、ホテルに戻ってテレビで映画なんか見てるんですが、見ているのだけど、見ていない。コンサートが盛り上がった後なんかもそうで、明日はもっとすごい事しなきゃって、すごいプレッシャーなんですね。体と心のコンディションを整えておかないと。
もちろんそれは、私だけじゃなくて、バンドメンバーも同じですね。長いツアーだから、コンディションを維持しておかないといけない。
そんな私のコンサートの中での息抜きが「アンプラグド」なんです。。」
そして、アンプラグドコーナーのメンバー紹介です。メンバーはもちろん、ギター・市川さん、中川さん、ベース・田中さん、パーカス・村石さんの「Ｆａｒ
away隊」。全員が揃ったところで、「みんな大人だからやってられるんです。」これには場内拍手でした。このアンプラグドコーナーでの曲目は、この日は「海を見ていた午後」と「やさしさに包まれたなら」でした。そして、アンプラグド後のMC、これは中野の時とほぼ同じでした。（中野レポ参照）
１３曲目「リフレインが叫んでる」からは、再び場内総立ちになりました。「Ｎｏｗ ｉｓ Ｏｎ」「アフリカへ行きたい」「流星の夜」と盛り上がりは最高で、その後のアンコール催促の拍手はすごい音量でした。
アンコールで再登場してきたユーミンは、「みなさんのエネルギー、ビンビン感じました。」と言ったようでした。「守ってあげたい」「中央フリーウェイ」「十四番目の月」でも場内総立ちで、ユーミンも感激して、ステージを端から端まで走り回っていました。
ダブルアンコールの曲は「青いエアメイル」で、トリプルは無しでした。今回レポは、大いに変わったＭＣ中心でしたが、また書き足すかも知れません。
２５ｔｈ Ｊｕｎｅ ２０００ Shingo Miyazaki（Shin） |
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